素人登山者の山行クロニクルズ

アウトドアとは無縁な生活を送っていた引きこもり系会社員が、何を血迷ったか、登山にハマってしまいました。
主に素人登山者の行く、素晴らしき登山(珍道中)の記録です。

☆仙丈ケ岳☆~骨折完治記念 南アルプスデビュー(後編)~


 さてさて、いよいよ波乱(?)の後半戦の始まりです!




 2017年8月14日、南アルプスにある仙丈ケ岳へ行ってきました。
 美しい三つのカールを持ち、その壮麗な姿から、“南アルプスの女王”と呼ばれています。


 初めてのアルプス、初めての3000m峰、そして・・・


アルプスの朝は早し


 4:23 甲府駅前のバス停には、既に沢山の登山者たちが集まり始めています。
 いつもの登山なら、ようやく起きるくらいの時間です。バスが出る時間としては、気違い染みています。
 甲府駅周辺に前泊が前提のようですね。


 4:35 バスに乗り込むと、乗務員がチケット代を集めて回ります。運賃は、北沢峠行に乗換をする広河原までで、2,050円
 隣の人が一万円を出したら、「最初にそんな大きいのを出されても困る」と、乗務員が嫌な顔をし、僕は5千円札を出しましたが、やはり同じことを言われ、後回しにされました。
 気持ちは分りますが、あんなに露骨に態度に出さなくても・・・


 


 6:35 約二時間の快適(?)なバスでのクルージングを経て、広河原へ到着です。
 日本第二位の高峰、北岳へはこちらが便利となっております。



 ここから約25分かけて、仙丈ケ岳の登山口のある、北沢峠へ向かいます。



 7:10 北沢峠に到着です。バスの隣に座っていた大阪から来たお父さんは、隣の甲斐駒ケ岳を登ると言っていました。
 本当はここらの山小屋に一泊して、仙丈ケ岳甲斐駒ケ岳の双方に登ってみたいですが、時間も体力もおぼつきませんので、きっとまたいつかどこかで・・・



 標高2000mからのスタート

 


 これが今日のルートです。小仙丈ケ岳から、馬ノ背ヒュッテを周回します。



 7:30 満を持して、骨折明けの登山開始です。
 登山口の時点で、既に標高は約2000m! いつもの山であれば、既に山頂くらいの勢いです。


 しばらくは、樹林帯の中を進みます。同じ樹林帯でも、この標高の樹林帯というのは、いつも見ているものと、何だか違い、神秘的で厳かでさえあります。



 7:44 一合目に到着しました。
 


 7:58 二合目に到着。



 8:20 三合目です。森林限界はまだ先のようです。
 久しぶりの登山で、樹林帯にすら、感動を覚えていた僕ですが、この時点でそろそろ飽きてきます。もっと見晴らしのいい場所を歩きたい!
 “ノーモア・樹林帯!” です。



 8:33 四合目 



 8:49 ここが五合目だったかな?



 9:10 六合目。そろそろ僕が登山をやっている中で、最も好きな言葉の一つ。“森林限界”です。さらば樹林帯!


 樹林帯を悪く言い過ぎました。少し反省です。皆さん、山や森を大事にしましょう!
 “ノー樹林帯・ノーライフ”です


 
 といいつつ、今日の天気は曇りでガスってます。ここ数日の天気を考えれば、雨が降らないだけ、マシなのかもしれませんが。



 と、ここで、何やら特徴的な山が顔を覘かせます。あれは一体?



小仙丈ケ岳




 9:54 小仙丈ケ岳に到着! この時点で標高は2864m。僕が登山を始めてからの最高峰をあっさりと越えさせてくれました。さすがアルプス!



 日本第二位の高峰なのに、今一知名度の薄い北岳です!
 あれに登る時は、上の山小屋に泊まらないとな。



 そしていよいよ、あの白い雲のベールに包まれていた仙丈ケ岳本体が、その美しい山容を露わにします。



 女王陛下に敬礼!



 遂にその眉目秀麗な姿を現した、南アルプスの女王陛下 仙丈ケ岳です!
 山頂へ向かって伸びる穏やかな稜線は、正に自分が想起したアルプスの山の姿でした。


 この曇り空にして、溜息の洩れるようなその美しさ・・・来て良かった。


 GOD SAVE THE QUEEN OF SOUTHERN ALPS!



 
 久しぶりの本格的登山で、既に体力的に残念な状況でしたが、女王陛下の麗しきお姿を見て、俄然やる気が漲ります!



女王の中の女王


 10:58 仙丈ケ岳山頂に到着。
 登山を始めて、1年と4カ月。足の骨折を乗り越え、ついにアルプスと呼ばれる山の頂きに到達しました!



 初の3000m峰でのお昼です。景色は相変わらずで、かろうじて北岳が見えるくらい。しかし、標高3000mにも結構虫っているものなんですね。



 そういえば、高校時代からの友人は、チーバ君の中の人になってたな。



 下山とここでしかない出会い



 11:44 お昼も食べたし、天気もあまりよくないので、下山しましょうか。



 え・・・? こ、これは!?
 


 僕がさっさと下山しようとしたその時、高山に住む美しき守り人はひっそりと現れました。
 
 初めてのアルプス、初めての3000m峰、そして・・・初めての雷鳥。



 彼らが現れると、行き交う登山者は皆足を止め、質素ながら神秘性を帯びたその姿に誰もが見惚れます。
 こと山に限っては、どこぞのアイドルなどよりも、彼らの方がよほど人気があることでしょう。



 山頂のすぐ下には、仙丈小屋があります。とりあえず、ここで登山バッジをGET!


 ここで少し気になるものを見つけました。




 ・・・ごくり。





 わかった、わかった・・・
 しかし、いくら何でも生ビール900円には躊躇させられます。標高2890mの魔力です。



 ビールの誘惑にも負けず、僕は先を急ぎます。



 すると、ここで僕にある異変が起こりました。


 初めてのアルプス、初めての3000m峰、初めての雷鳥・・・そして初めての高山病?


 原因不明の偏頭痛が僕を襲います。もう少し降りたら自然に治ったので、つまりそういうことですよね。



 頭がクラクラする中、ここが分かれ道。沢を突っ切って真っすぐ進みます。


 そして、登りで通った道に合流。あとは北沢峠まで下るのみ。
 この辺に来て、やっと頭痛から解放されました。



 14:32 登山口に到着。16:00までバスはないと思っていたので、小休止。



 木漏れ日山荘で、アイスコーヒーを飲みながら、バスを待ちます。  
 いい感じの山小屋で、今度来た時は泊まってみたいと思いました。

 15:30
 くらいに何故か広河原行のバスが出ていたので、それに乗って帰りました。増発便でしょうか?


山梨最後のしめ



 17:57 甲府駅に帰ってきました。
 昼間の武田信玄像。
 武田家は、新羅三郎義光から続く清和源氏の名門で、信玄公の代には甲斐、信濃、駿河など、計9カ国に跨る超大国を築き・・・(以下略)



 そして今日も喜久乃湯で汗を流します。前編でも来たので、詳細は省略で。



 そして山梨最後の夜は、甲府駅前の小作でほうとうを食べていきました。




 ここにもあった鳥モツ煮。豚肉ほうとうと一緒に頼んだら、とんでもないボリュームになりました。これで登山で消費したカロリーはチャラです。
 おいしかったんですけどね。



 長期の休みでもなければ、中々来ることはできませんが、南アルプスには、日本第二位の高峰北岳や、山塊の象徴甲斐駒ケ岳鳳凰三山など、魅力的な山が沢山あります。次はもっと天気がいい日に来てみたいです。


 そして来月は、何もなければ富士登山に行く予定です。



 お読みいただき、ありがとうございました!


×

非ログインユーザーとして返信する