素人登山者の山行クロニクルズ

アウトドアとは無縁な生活を送っていた引きこもり系会社員が、何を血迷ったか、登山にハマってしまいました。
主に素人登山者の行く、素晴らしき登山(珍道中)の記録です。

☆仙丈ケ岳☆~骨折完治記念 南アルプスデビュー(前編)~

 いつもお読み頂いている皆さま、どうもありがとうございます。
 おかげさまで、骨折もようやく治り、ついに登山解禁です!



 ついにこの日がやってきました。
 骨折の為、ハイシーズンであった7月を棒に振ってしまいましたが、何とか8月のお盆休みまでに間に合わせることができました。


 いよいよこの時が来たのです。
 登山をする者にとっては、永遠の憧れ・・・。
 そう・・・アルプスデビューの日が、今ここに訪れました。



しかしながら、僕の周囲からは、不安の声が流れます。


「骨折が治ったと言っても、日が浅いのだから、もう少し様子を見た方がいいんじゃない?」


・・・確かに。


 登山をするにしても、いきなりアルプスなんか行かないで、近場の低山でハイキングでもして、リハビリした方がいいのかもしれませんね・・・







・・・・。








 
アルプスデビューは、今年の僕の登山計画において、最重要事項なのです。


 ということで、今回は“南アルプスの女王”の異名を持つ、日本百名山、仙丈ケ岳【標高3033m】にて、アルプスデビューです!


特急あずさに乗って甲府駅へ




8/13 特急あずさで、夜の甲府駅に到着です。
8/14は、朝4:35 のバスに乗らないといけない為、甲府駅に前夜泊となります。



 甲府駅前に威風堂々と構える、武田信玄公。
 自分の中では、トップクラスに好きな戦国武将の一人です。
 その戦の強さから“甲斐の虎”の異名を持ち、軍神上杉謙信と五度に渡り、川中島で激闘を繰り広げ、あの織田信長が最も恐れた戦国大名です。
 ちなみに信玄というのは、出家してからの名前で、その前は武田太郎晴信といって・・・。


 ・・・すみません。この辺にしておきます。





 駅前の安いビジネスホテルに泊まります。2日前に予約を取ったので、他のホテルは開いておらず。まあ、値段相応といったところ。



文豪と銭湯



 ビジネスホテルには大浴場がない為、チェックインを済ませた後、歩いて十数分のところにある銭湯を目指します。



 新潟の上杉謙信、上田の真田幸村、山梨の人はやっぱり武田信玄が大好きです。いたるところに武田の名のつくものがあります。



 さてさて、えっちらおっちら歩いている間に到着しました。実はこの銭湯いわくつきなのであります。



 何と、あの文豪太宰治が通っていた銭湯なのです。


 銭湯といっても、温泉を引いているらしく、加温してあるみたいですが、かけ流しの湯もありました。


 昔の銭湯というと、馬鹿みたいにお湯が熱いイメージがありましたが、ここは適温か少し温いくらい。かけ流しの湯に関しては、明らかに温いです。元々冷鉱泉なのでしょう。

 一番驚いたのは、男湯と女湯の間を隔てる壁の低さ! 
 これだったら、ちょっとジャンプすれば女湯見えちゃうじゃん!


 ・・・と、そういうアホなことばかり考えている自分は、「人間失格」です。





とりあえず地元の物を


 ひとっ風呂浴びたら、今度は腹ごしらえです。せっかく甲府に来たのだから、地の物が食べたいですよね。


 時間も遅かったので、居酒屋くらいしか開いてない模様。



 「手作り居酒屋」という文句に惹かれて入ったのは、かっぽうぎという、お母さん系(?)居酒屋。地元の小料理屋なのかと思ったら、チェーン店でした。
 店に入ると、割烹着みたいな白いユニフォームを着たお母さま方から、「お帰りなさい!」と声を掛けられます。


 なるほど・・・そういうことか。


 行ったことはないですけど、メイド喫茶みたいなものですかね。だいぶ嗜好は違いますが。






 山梨名物 鳥モツ煮です。とりあえず、ビールとこれがなければ始まりません。
 結局、大体どこに入っても食べられたんですけど。



 そして甲州生ワイン
 明日は 4:35 のバスに乗らなきゃならないのに、普通に飲み始める。



 牛筋どうふ だったかな? この店の名物みたいで、ここではこちらの方がおいしかったです。


 一通り食べたら、ぽつぽつと雨が降る中をホテルへと帰ります。


 さて、明日はいよいよ待ちに待った、アルプスデビューの日です!


 まだ全く登山していませんが、これで前編終了。

 後編へ続きます 


 →とぅーびーこんてにゅーど




☆景信山~高尾山☆~登山一周年は 春のまぼろし~ 

 いつもお読み頂いている皆さま、どうもありがとうございます。
 暑さが厳しいですが、お元気でしょうか?
 自分はまだ骨折が完全に治らず、このハイシーズンにどこへも行ってません。
 皆さま、くれぐれも怪我にはお気を付け下さいね。
 

 
 2017年4月22日、東京都にある景信山~高尾山を縦走してきました。


 僕の初登山は2016年4月の筑波山からなので、晴れて登山一周年となります。
 高尾山と言えば、あのギネスも認める世界で一番登山客の多い山です。ケーブルカーで登ることも可能で、普通の登山者からハイヒールを履いたお姉さんまで、老若男女、数多くの人々が標高599mの頂を目指します。


 登山一周年記念に登る山として相応しい山ではありますが、さすがに高尾山だけでは、あまりにコースタイムが短すぎるので、一緒に標高727mの景信山からの縦走にて、“日本百低山”高尾山を登頂します。



 そして記念すべき今回のメンバーは、当ブログイケメン特派員HRS君と初登場の孤高のサーキット系サラリーマン KJ君にて最後までお送り致します。



春山登山の誘い

 僕にとって、2016年は常に山と共にありました。
 初登山の筑波山から始まり、奥多摩三山、大菩薩嶺、赤城山、日光男体山谷川岳、至仏山・・・。まるで何かに憑りつかれたかのように、ひたすら山ばかり登っていました。
 この山の頂には、まだ見ぬ何かが待っている。ある種、山に回答を求めていたのかもしれません。


山は、別に俺たちを苦悩から解放してもくれないし逃避させてもくれない。 ただ、悩んだまま登らせるんだ・・・。


 ・・・名言っぽいことを言ってますが、元ネタありです。



ということで、この一年数々の名峰に登ってきた僕がどうなっていたのかというと・・・



 高尾駅のシンボルの天狗の如く、“天狗”になっていたのです。
 実際、高尾山に登ることになって、自分が何を考えていたかと言うと・・・


 はあ? 数々の名峰を制してきた僕が、今さらスカイツリーよりも低い高尾山なんて余裕でしょ(∩´∀`)∩!


 例の如く、基本に忠実に今回も死亡フラグが立ちました。



 ・・・お約束です。


  登山一周年の記念すべき日は、いつもと違うものにしたく、登山未経験者も含め、多くの知り合いに誘いをかけてみました。


 ところがどうでしょう。やはり高尾山といえども、登山未経験者にとっては、中々手を挙げ辛いようで、集まったのは、HRS君KJ君のたった二名・・・。いや、この二名こそ、昨年に初登山であった筑波山を一緒に登ったメンバーです。そこに何か運命めいたものを感じるしかありません。決して僕に人望がないからではないのです。




 ということで、僕はこの日朝からやらかしました。


 高尾駅で出口を間違えて、本来乗るはずだったバスを逃してしまうという大失態をやらかしました。主催者なのに。


 まあ、次の便で行けたわけなのですが、バス停から登山口に向かう二人の背中がやけに冷たく感じるのは、気のせいでしょうか?



 9:14 バス停から少し歩いて登山口です。気を取り直して登山開始といきましょう。
 


 今日のルートはこんな感じ。登山と呼べる登山は1月の川苔山以来なので、低山と言えど、気を引き締めて参りましょう。



 春山の麗らかな雰囲気に、HRS君とKJ君はとても幸せな気持ちに。
 そうそう、普段日常で起きている嫌なことなど全て忘れてしまいましょう。
 これで僕の朝の失態も帳消しです。



 穏やかな山道を進みます。穏やかということは、根も葉もないことを言うと、つまり特に大きな見所もないということで・・・。



 そんなに疲れませんが、退屈な道をひたすら進みます。今回は喋りながら登れるので、ある意味この山を選んで正解です。



 天気はというと、かろうじて景色が見えるくらいの曇り空。夕方から雨が降るらしく、早めに下山しないといけません。予定を遅らせてるのは、僕なんですけど。



景信山 山頂



 10:00 景信山山頂です。コースタイムを若干上回るくらいのいい具合な時間で到着。



 景色は開けているので、低山と言えど、あなどれません。45分でこの見晴らしであれば、御の字です。


 高尾山程ではないですが、山頂は御覧の通り、休憩所があり、観光地という感じ。涼しくて、このくらいの標高の山に登るにはいい時期です。



 とりあえず集合写真。どこにも花がなくてすみません。



 イケメンだけど、物凄くシャイボーイなHRS君は、色んな意味でポイント高いです。



 春のそよ風よりも爽やかなKJ君は、高校の頃“中間管理職”とあだ名がついてしまうほどの苦労人です。



 自分も撮ってもらお。
 このあいだ家で転んで足を骨折した自分ですが、小学校の頃、フライパンを持った妹に追いかけられ、足を挫いて骨折した思い出があります。
 僕の骨折には、いつも不名誉な記録が付きまといます。



小仏城山


 10:25 さてさて、雨が降らないうちに下山しないといけないので、次に向かいましょう。



 眠くなりそうななだらかな下りが続きます。



 平地ではすっかり散ってしまった桜も、まだまだ見頃です。



 長閑な風景から浮きまくりの施設がありました。
 皆横の花が気になるようでしたが。



 この赤い花はなんでしょうか? とりあえず綺麗です。



 11:18 小城山到着です。まだ高尾山よりも高い場所にいるようです。



 かなり荒々しい天狗の木像がありました。イースター島のモアイ像を彷彿とさせます。むしろそれ狙いの懸念も。



 辺りは山頂と言った感じではなく、花見客で賑わう観光地と言った感じです。僕らにとっては、ただの中継地点ですので、先を急ぎます。



高尾山へ



 長閑な道をひたすら進みます。桜が咲いているので、春山感がいいですね。



 登り返しが嫌いな人って多くないですか? 
 え? だったら縦走なんかするな?



 最後の登り階段。彼らの後姿にも、登り返しの怠さが滲み出てます。
 いや、自分だけでした。



 12:17 高尾山 山頂です。左のお父さんの膝かっくん、気合入ってます。
 それにしても、凄い人です。ランチを食べる場所に苦労しました。



 調度テーブルが空いたので、こんな感じでランチです。裏の方で鍋をやっていたので、結構うらやましかったです。
 高尾山の山頂には高いですが、普通にビールが売っています。今日は車の運転もないし、飲むしかないでしょ!
 チーバ君は、赤くてベロを出しているので、お酒と並べてみると、酔っぱらった犬に見えないことも。


 


山の上でビールを飲むのは初めてです。ある意味こんな贅沢はないでしょう。



 言ってみたかっただけです。
 


 じっとしていたら、寒くなってきたので、皆上着を着こみます。
 KJ君のイエローなジャケットは、自転車関係のものらしいのですが、実際はもっと蛍光色が強く、山の安全を監視している“現地スタッフ”感を醸し出しています。



 13:20 下山開始です。だいぶ雲行きが怪しくなってきました。
 高尾山には色々なコースがありますが、今回は稲荷山コース 見晴らし尾根コースから下山します。



 見晴らし尾根コースは少々名前負けしている感が否めません。



 僕達は山を下りますが、天気もそれに合わせてどんどん下り坂です。




 14:23 ケーブルカー乗り場のある登山口まで下りてきました。僕らが調度下りるかどうかの時に本格的に雨が降ってきました。


温泉 打ち上げ

 高尾山の最寄り駅、京王線の高尾山口駅には、大変便利なことに日帰り温泉施設が隣接しています。




 ただし、シーズン時には混雑して入場制限となることもあるらしいので、注意が必要です。この時も普通に混んでいて、イモ洗い状態。


 汗を流したら、今度は八王子まで行って、打ち上げ(反省会)です。



 登山には来ていない友人も一人参戦して、普通の飲み会が始まりました。ネットで見つけたもつ鍋居酒屋でしたが、雰囲気も良く、非常においしかったです。
 大して疲れていなかったので、明らかに登山で消費したカロリーよりも、接種したカロリーのが過多だったと思います。


 どうしようもない男達の与太話と共に、八王子の夜は更けていくのでした・・・。



 一人で登ることが多い自分ですが、たまに誰かと登ると、それはやはり楽しく、ぼっち登山では味わうことができないものがあります。
 まあ、その逆も然りなので、天気や季節を鑑み、一人でもパーティーでも、“山は登れる時に登る”というスタイルで今後も行こうかと思います。

☆三ツ峠山☆~敗者の栄光 男達のクリスマス登山~

 いつもお世話になっております。
 本日は真夏なのに、去年のクリスマスイブのお話です。



 2016年12月24日、山梨県にある三ツ峠山に登ってきました。
三ツ峠山は御巣鷹山(1,775m)、木無山(1,732m)、そして最高峰の開運山(1,785m)の総称です。



クリスマスなんて大嫌い


 イギリスのロックバンド、オアシスのギタリストであったノエル・ギャラガー氏は言いました・・・



 “俺はクリスマスが大っ嫌いなんだ。ラジオから流れる馬鹿らしい音楽やCMには我慢ならない。ミンス・パイは好きじゃないし、ターキーなんか大っ嫌いだ。あんなものには巻き込まれたくないね”


 さすがにこれは言い過ぎだとしても、少なからずクリスマスに良くない感情をお持ちの人はいるのではないでしょうか?



 本来クリスマスとは、「イエス・キリストの降誕を記念する祭日」であり、基本的に自宅で家族と過ごすものとういうのが、一般的なキリスト教国の常識であるはずです。
 ところが我が国日本では、いつの頃からか、“クリスマスは恋人と過ごすもの”という“因習”が広まってしまいました。



 街には煌びやかなイルミネーション、どこに行ってもカップルたちが闊歩し、普段は絶対行かないような高級リストランテに予約が殺到します。


 僕は決して忘れないでしょう。疲れた仕事帰りにカップルたちで溢れかえる電車の中の光景を・・・。


 大変便利なことに、僕の敬愛するブロガーの方によると、登山業界ではクリスマスに山へ行くという世間一般からはかけ離れたロックな風習があるとか、ないとか。
 


 とどのつまり、日本の世間一般のクリスマスに便乗できない僕らは、12月のクソ寒い中、登山へ行くことになったのです。
 今回はロックを愛する登山者szkと当ブログのイケメン担当、特にロックには関心のないHRS君が冬の三ツ峠山登頂を目指します。


 それは寒さと美しさ、そして残念さに彩られた、男達の栄光の記録。


 クリスマス・イブに行く、男二人のロックなクリスマス登山の旅、開帳です。


※勘違いを招かないよう再度断っておきますが、僕らは決してアブノーマルな関係ではありません。


栄光と伝説のはじまり?


 別に誰も望んでいないのに、12月の24・25日という連休シフトが組まれてしまいました。もしかしたら、今からでも遅くはないので、クリスマスに予定を作って欲しいという上司の粋な計らいであったのかもしれません。


 そんな思惑を全く汲み取るでもなく、僕は12月24日に男二人で登山に行くという意味不明な奇行にでてしまうのです。


 8:20 今日の登山は、富士急行の三つ峠駅からスタート。


 僕たちは今、栄光と伝説への大いなる一歩を踏み出そうとしています。



 ・・・男達の熱い決意へ水を差す、美少女アニメのポップがありました。


 「ヤマノススメ」というアニメの中で、実際に三ツ峠山に登っていたらしく、富士急行とコラボってました。


 おいおい・・・勘弁してくれよ! お嬢ちゃんたち、登山はままごとじゃないんだぜ?
 途中で歩けなくなっても知らないからな(´ー+`)!


 と、噛ませ犬感が半端ない自分は、例によって余計な死亡フラグを立てるのでした。



 三つ峠駅の駅舎です。
 ここから登山口までは、歩いて一時間ほどもあります。今日は二人で来ているし、タクシーでいこいの森まで行くつもりでした。ところが・・・。


 ・・・あれ? ・・・(゚ロ゚; 三 ;゚ロ゚)?


 タクシーが・・・ない!


 駅前にはタクシーの一台や二台停まっているだろう・・・という浅はかな先入観が、初っ端から今回の登山計画に綻びを生んでしまったのです。


 近くのタクシー会社に問い合わせたところ、ここまで来るのに20分くらいかかるとのこと。結局僕らは、一時間の野暮な車道歩きをすることを余儀なくされました。



 こうして僕たちは、栄光と伝説への最初の一歩を大きく踏み外したのです。


※登山に行くときは、事前にしっかりと計画を立てましょう。




 そしてこれが今回のコース。意図しない形で、三つ峠駅から約一時間の車道歩きが追加されました。僕らの栄光と伝説には、始まる前から既に暗雲がたちこめています。


 
 まあ、結果良ければ全てよしということで、出発しましょう。
 早くも目の前には、これから登ろうとしている三ツ峠山が見えてきました。見事な佇まいです。



 横を向けば、これまた見事な富士山が僕らを祝福してくれているようです。
 それにしても、今日はホワイトクリスマスなんてクソ喰らえと言わんばかりの大快晴!
 天気は僕達の味方のようです。



 黙々と車道を歩いて行きます。



 三つ峠なトイレがありました。斬新なアイデアではありますが、地元の人たちはこういった公共事業をどう思っているのか、若干疑問が残ります。



 小さな川の横道を進むと、滝がありました。長閑です。



 9:44 登山口のある達磨石に到着しました。記載のコースタイムは1時間35分なので、まずまずと言ったところ。
 予定より約一時間のビハインドですが、登山開始です。


以外に急登? ロックな山三つ峠


 あんまりイメージできませんが、三つ峠駅から登るコースは、昔ながらの修験道であり、結構急だったりします。
 決死の覚悟で山頂を目指す男達の前には、予想だにしない急登! 男達から言葉が消えます。


 登り始めっていつまで経ってもキツイものですね。登山初めてまだ8カ月ですけど。



 “三つ峠でロックする方へ”って・・・



 ・・・こういうことか!?


 クリスマスに男二人で登山に来るような、僕たちみたいなロックな登山者へ向けての注意文かと思いました。(んなわきゃない)



 登山道のベンチは、休憩をする踏ん切りになっていいです。HRS君も来ていたダウンを脱いで、本気モードです。



 どこに行っても富士山が見えます。“富士山は見る山で登る山ではない”とよく言われますが、“富士山を見る”という点では、三つ峠はトップクラスの山なのではないでしょうか。



 登山道には、修験道だけあって仏教に纏わる数々の史跡が数多くあります。
 「イエス・キリストの降誕を記念する祭日」仏教に関係する修験道を歩く僕たちは、やはりロックな登山者です。



 富士山は綺麗ですが、いい加減見過ぎて、そろそろそのありがた味もマヒしてきそう
大事なのは、需要と供給のバランスです。



岩に氷柱がいっぱいできてました。これを見ると、ついつい折りたくなりますが、我慢です。



 しばらく行くと、断崖絶壁でクライミングをしている人たちがいました。
 これが本当の“三つ峠でロックする方々”です。



 ロックな登山者の僕たちですが、クライミングは専門外なので、ただただ関心しながら先を進みます。おそらく未来永劫、僕がやることはないでしょう・・・。



そして伝説へ 三ツ峠山頂



 山頂に近づいて来ると、景色が開けてきます。雪を被った南アルプスが見えてきました。骨折しなければ、今頃登れてたのかな・・・。



 山頂に向けて最後の階段を登ります。時に整備された階段は、急な山道よりもキツかったりします。



 12:17 最高峰の開運山頂に到着しました。ほぼコースタイム通りです。コースタイムは50歳の人が歩いた時間らしいので、僕らの体力的問題点が浮き彫りになります。



 千葉県民は、自分が住んでいるところをチーバ君の体のどこの部分かで伝え合ったりします。千葉県民に愛されるチーバ君ではありますが、名前ではふなっしーの方が全国区だったりします。



 70年代のアイドルみたいなスナップショット。これもまたHRS君だから許される至極の一枚。例え物凄い逆光であろうと、彼はいつでも輝いています。



 せっかく二人で来たので、僕も撮ってもらいました。
 クリスマスに男二人で登山に来ているHRS君のことを“残念イケメン”とからかいましたが、その理屈だと自分は“ただの残念な人”になることに気付きました。



 晴天とは言っても、12月の山頂はあほなくらい寒いので、上着を着こみます。


 皆がクリスマスだと浮かれている頃、この日僕達は三つ峠の山頂で伝説となりました。
 見て下さい。何かを成し遂げた男達の喜びに溢れる姿を!
 HRS君は喜びのあまり棒立ちです。


一味違ったランチと下山道



 ・・・もういいでしょう。鼻水も垂れてくるし、飯でも食って下山しましょうか。
 山頂から少し下りたところにこの時期はやっていない山小屋がありますが、テーブルと椅子が沢山あるので、ここでランチです。



 このクソ寒い時こそ、カップ麺の本来のありがたみがわかるというもの。今日はカップラーメンの他にちょっとしたサプライズを用意してきました。



 なにレモンを煮だしているのかと疑問に思われる方もいるかと思いますが、これはホットワインです。シナモンロールやクローブ、はちみつも突っ込み、冷えた体を温めます。
 飲みやすいので、お酒があまり好きではないHRS君でも大丈夫!



 13:32 下山開始。なんだかいつもよりふらついて、心なしか足元が覚束ないのは、きっと気のせいです。



 さっきご飯を食べたすぐ下にも山荘があります。登山バッジをここでGET!
 トイレを貸してもらいました。汗をかかない冬の登山のトイレ事情は深刻です。
 山小屋のトイレは基本チップを取るのが一般的ですが、500円くらいまでなら出してしまいそうなくらいに、僕はトイレが近いです。



 後はひたすら下山するだけです。ここで自分の体調が悪化してきます。少し前まで風邪気味だったせいか、それともアルコールのせいか・・・。



 河口湖が見えてきました。ゴールまであと少し。おうちに帰りたい。


 
 三つ峠に日は暮れて・・・。男達の戦いは今終わろうとしていた。



 天上山です。体調悪化の影響で、ここの登り返しがきつかったな・・・。



カチカチ山と開運の湯



 15:47 カチカチ山展望台に到着。ここからはロープウェーで下りるので、事実上ここがゴール地点。それにしても、観光地感が半端ない。
 戦いを終えた男達が辿り着く場所としては、かなりゆるふわです。



 クリスマスイブに登山に来てる僕らも大概ですが、ここにいる人たちも何故この日にここへ来ているのか・・・。(余計なお世話です)



 とりあえず、早く下りて温泉に入りたい。ただの観光客に混じってロープウェーへ。



 河口湖沿いを歩いて、今日の日帰り温泉へと向かいます。本当にどこからでも富士山が見えます。でももう見慣れた感が・・・。



 16:27 本日の温泉はここ「開運の湯」にて
 開運山に登って、開運の湯に入る。ここまで運だのみの僕らですが、この記事を書いてる時点でお互いの状況は変わりなく、僕に至っては足を骨折しています。




なにやら漏水復旧中でしたが、そのおかげで入浴料を安くしてもらいました。露天風呂がGOODです。


男達のクリスマス



 18:10 開運の湯の近くから河口湖の巡回バスが出ており、河口湖駅までバスで来ることができました。
 当初は電車で帰るはずでしたが、ここから東京駅までバスで帰れることがわかり、予定変更。嬉しい誤算です。
 “開運の効力”が発揮されてきたのかもしれません。



 お? 嬢ちゃん達、また会ったな。・・・何? これから富士山に登るだって!?
 言っただろ? 登山はままごとじゃねーんだ。途中で歩けなくなっても・・・(以下略)



 バスまで時間があったので、山梨名物のほうとうを食べていくことにしました。クリスマスだということを微塵も感じさせないこのチョイス。



 戦いを終えた男達の前には、煌びやかなクリスマスツリーも、ターキーも、ケーキさえもなかった・・・。
 そこにあったのは、一杯のほうとう。それは戦いに疲れ、冷えきった男達の身と心を芯まで温めてくれたのであった・・・。


 そう、男達の栄光と伝説は、まだ始まったばかりだ。


 END




 ここまで僕の感情垂れ流しのお見苦しい記事を読んで下さって、誠にありがとうございます。

 だいぶ季節感の欠如した記事でしたが、読んで頂いた皆様に今年も素敵なクリスマスが訪れますように。

 真夏のメリー・クリスマス♪